こんにちは、獣医師の森田です。

 

甲状腺機能低下症という言葉をご存知でしょうか?

ヒトにもワンちゃんにもあり、似ている病気としてヒトの橋本病が有名でしょうか。ネコちゃんでは極めて少なく、反対の病気である甲状腺機能亢進症が多いです。


高齢になると比較的多く認められるのですが、症状が軽度であったり老化現象と区別しづらいことが多く、発見が遅くなってしまうことが多いです。

 

今回は、皮膚病がきっかけで甲状腺機能低下症が見つかったワンちゃんをご紹介します。

治療前のお顔です。

6歳のチワワの男の子ですが、2年前から地肌が見えるほど毛が抜けて痒がっていたそうです。耳の汚れも目立つようになり、動物病院を受診されました。アレルギーかもしれないということでフードの変更と薬用シャンプーで治療するようにと言われたそうです。

 

 

その後、治療するもなかなか治らないということで当院を受診されました。背中や胸・尻尾などは地肌が露出しており、茶色いふけも出ていました。耳も黒い汚れがたくさんたまっており、耳の穴が見えないほどでした。皮膚の検査をするとマラセチアというカビの1種により炎症が起きていることが判明しました。

 

 

マラセチアは健康なワンちゃんにも存在しており、皮膚のコンディションが悪くなると増殖して炎症を引き起こします。コンディションが悪くなる原因として甲状腺機能低下症が挙げられ、検査したことろ測れないほど低い数値でした。

 

 

飲み薬の治療を始めて約1.5カ月で皮膚炎がおさまり、毛が生えてきました。

 

3か月後にはきれいに生えそろい、皮膚炎は完治しました。同時に、耳の汚れも目立たなくなりました。さらに、治療前は家の中で寝ていることが多かったそうですが、おもちゃで遊んだり、お出迎えをしたりするようになり、若返ったみたいとご家族はとても喜んでいました。

治療開始前の背中です。 所々地肌が見えています。
治療前のお腹です。 全体的に毛が薄いのがわかりますね。
治療開始1.5カ月目。 毛が大分生えてきました!

 

治療開始1.5カ月目。 うっすら毛が生えてきました!

 

1.5カ月目の尻尾!

 

治療開始3カ月目の背中です。毛量が増えて、健康な子と変わらないくらいになりました!

 

治療開始3か月目。 見違えてしまいそうです!
3か月目の尻尾!

 

 

飲み薬の治療は生涯必要になりますが、それ以外は健康と変わらない生活を送ることができます。

 

甲状腺機能低下症の代表的な症状は、脱毛・寒がるようになる・動きたがらない・太りやすくなるなどです。

もし、ご自分のワンちゃんに心当たりがある場合は当院にご相談ください。血液検査で病気の有無を調べることができます。

 

ペットドックにも組み込まれていますので高齢なワンちゃんにはこちらもおススメです。

可愛さにも磨きがかかりました! 病院でも元気いっぱいです!

 

 


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